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経済

2026年2月12日

リンギット高でもシンガポール人消費に大きな影響なし

 マレーシア・ジョホールバル(JB)の商店主らは、リンギット高が進行しているものの、シンガポール人買い物客の動向には大きな変化は見られないとの見方を示している。為替相場では近年リンギットが対シンガポールドルで持ち直しつつあるが、現地小売業者によれば、週末や連休を中心とした越境消費の勢いは依然として堅調である。
 
 JBの飲食店や小売店の関係者は、「為替レートが多少変動しても、シンガポール人客は引き続き訪れている」と口をそろえる。特に食事や日用品、サービス業では、価格差だけでなく、品揃えや雰囲気、レジャー要素を目的に来店する客が多く、為替が多少不利になっても消費行動を控える動きは限定的だという。
 
 背景には、シンガポール国内の物価水準の高さがあるとみられる。リンギット高により以前ほどの割安感は薄れつつあるものの、外食や美容サービス、車両関連サービスなどでは、依然としてJBの方が総合的に安価だとの認識が根強い。また、家族連れやグループでの短期旅行感覚の来訪も多く、為替よりも「近くて手軽」な利便性が重視されているとの指摘もある。
 
 一方で、一部の商店主は「高額商品やまとめ買いでは、以前より慎重になる客もいる」と語る。家電や高級品など価格差が重要な商品では、為替の影響を意識する消費者が増えている可能性も否定できない。それでも、全体として客足が大きく減少する兆しはなく、飲食や娯楽関連の需要は安定しているとされる。
 
 観光関係者は、今後の動向について「為替だけでなく、国境の混雑状況や交通の利便性が来訪者数に大きく影響する」と分析する。特に週末や祝日における渋滞緩和策や交通改善が進めば、リンギット高局面でも越境消費は維持される可能性が高い。
 
 総じて、JBの商店主らは、リンギット高が短期的にシンガポール人消費を冷え込ませる要因にはなっていないとの認識で一致している。為替変動よりも、価格差、体験価値、近距離という要素が引き続き重要であるとみられている。

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