2026年2月10日
元教習指導員、無免許で指導
67歳の元自動車教習指導員が、有効な指導免許なしにシンガポールで複数の教習生を指導したとして、有罪判決を受けた。裁判所はこの被告に対し、懲役5週間と罰金1,000Sドルの判決を言い渡した。
事件は、当該元指導員が長年教習所で勤務していたにもかかわらず、教習指導員としての有効なライセンスを更新せずに教習を続けていたことが発端となる。調査の結果、被告は有効期限が切れた状態で複数の教習生に対して実技指導や学科指導を行っていたことが明らかになり、違法行為として摘発された。
シンガポールでは、自動車教習指導員として教習を行うには、適切な資格と有効な教習指導員免許が法律上必須であり、これを保持しない者が教習を行うことは違法である。免許制度は教習の質と安全性を確保し、受講者と一般道路利用者の安全を守るために設けられている。
裁判所は判決理由で、教習生の安全確保や信頼性の観点から、無免許での教習は重大な違反であると指摘。また、高齢者である被告が教習生に対して継続的に指導を行っていた点などを重く見たという。その一方で、被告に前科がないことや社会的背景を一部考慮し、実刑と罰金の併科という判決が下された。
当局は判決を受け、教習所や教習指導員に対して、資格の有効性を常に確認し、法令を順守することの重要性を改めて強調した。また、教習生にも、教習を受ける際には指導員の資格を確認するなど、自らの安全を守る意識を持つことが推奨されている。
交通安全専門家は、「有資格者による指導は教習の質と安全に直結する」と指摘し、無免許での教習が重大な安全リスクを伴うことを指摘する。教習指導員の資格制度は、交通事故防止と安全運転教育の一環として厳格に運用されるべきとの見方を示した。
今回の判決は、教習業界全体に対して法令遵守の重要性を再認識させるものとなった。関係当局は今後も、教習指導員の資格確認や監督体制の強化を進め、同様の違反が発生しないよう取り組む姿勢を示している。

