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経済

2026年2月5日

カンポン・グラムの家屋賃料上昇、25%超は一部にとどまると説明

 シンガポールの歴史地区カンポン・グラムにおけるショップハウス(店舗兼住宅)の賃料上昇を巡り、地元関係者は「25%以上の賃料引き上げが行われたのは全体のごく一部にすぎない」との見解を示した。地域の代表であるSyed Harun氏が明らかにしたもので、急激な賃料高騰が広範に起きているとの見方を否定する形である。
 
 同地区では近年、観光需要の回復や飲食・小売店の進出により注目度が高まり、賃料上昇への懸念が事業者の間で指摘されてきた。一部では、更新時に25%以上の大幅な賃料引き上げを求められたケースが報告され、伝統的な商店や小規模事業者への影響を懸念する声が上がっていた。
 
 これに対しSyed Harun氏は、実際に大幅な賃料上昇が確認されたのは限られた契約にとどまり、多くのショップハウスでは緩やかな調整、もしくは従来水準に近い条件での更新が行われていると説明した。また、賃料は立地条件、建物の状態、用途、契約期間など複数の要因によって決まるため、個別事例だけをもって地区全体の傾向と捉えるのは適切ではないと強調した。
 
 一方で、賃料上昇が事業運営に与える影響については認識しており、地元コミュニティや関係当局と連携し、文化的価値と商業活性化のバランスを保つ必要があるとの考えを示した。カンポン・グラムはマレー文化やイスラム文化を色濃く残す地区として知られ、観光地化が進む中でも、地域固有の歴史や住民、長年営業を続ける店舗の存在が重要視されている。
 
 専門家からは、「観光回復期には一部で賃料が急騰しやすいが、持続的な地域発展には多様な事業者が共存できる環境づくりが不可欠である」との指摘も出ている。今後は、賃貸条件の透明性向上や、長期的なテナントとの関係構築が課題になるとみられる。
 
 今回の説明により、カンポン・グラム全体で急激な賃料高騰が常態化しているわけではないことが示されたが、引き続き地域の変化を注視し、文化と経済の両立を図る取り組みが求められている。

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