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金融

2026年1月27日

シンガポールドル、USドルに対して11年以上ぶりの高値を記録

 シンガポールドルが、USドルに対して11年以上ぶりの高値を付けたことが分かった。グローバル金融市場におけるリスク回避や各国の金融政策の違いを背景に、Sドル買いの動きが強まったとみられている。
 
 最新の為替レートでは、1Sドルが約1.40USドルを上回る水準に到達し、2000年代半ば以降で最高水準となった。これは、2020年代前半からのSドルの相対的な堅調さと、USドルの一部調整が重なった結果との分析が出ている。米国では長期金利の動向やインフレの動きに対する見通しが不透明な部分が残る一方、シンガポールはインフレ抑制と金融政策運営の安定性が評価されている。
 
 為替市場では、企業間取引や資産運用への影響が注目される。輸入企業にとっては原材料や製品の仕入れコストが相対的に抑えられる利点がある一方、輸出企業にとってはSドル高が収益を圧迫する要因となる可能性がある。また、旅行者や投資家にとっても為替変動はコストや収益見通しに直結する。
 
 経済アナリストは、今回のSドル高は単一要因ではなく、複数のマクロ経済要素が絡んでいると指摘する。シンガポールは外需依存型の経済構造であり、輸出・観光の回復基調が続く中、資本の流入が進み通貨を押し上げている側面もあるという。
 
 一方で、為替の急激な変動は企業や個人の財務計画に影響を与えるため、ヘッジ(為替リスク回避)の重要性が高まるとの見方もある。また、中央銀行や金融当局は、極端なボラティリティ(価格変動)が実体経済に及ぼす影響を注視するとみられる。
 
 今回の11年以上ぶりの高値は、シンガポールドルの国際的な信認の高さを示すと同時に、世界経済の不確実性が通貨市場に反映されていることを改めて示した。今後の金融政策や経済指標の発表が、市場の方向性を左右する要因として引き続き注目される。

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