2026年1月23日
「シンガポール国籍取得を後悔」と投稿 高い生活費と労働負担巡り議論に
SNS上で、マレーシア出身の元国籍者がシンガポールの市民権を取得したことを「後悔している」と語った投稿が話題となっている。投稿は当該男性の乗客が匿名でRedditに上げたもので、すでに削除されたものの広く拡散し、ネット上で賛否両論の意見を呼んでいる。
投稿者によれば、港近くで配車アプリのドライバーとして働くこの男性は、生活費が高いことから「『死ぬまで働かなければならない』と感じている」と語ったという。物価や日常の支出が高止まりしている中で、快適な老後の生活が見えにくいとし、家族の将来設計への不安を漏らしたとされる。
また、男性の妻はマレーシア国籍を維持しているため、引退後に同国に戻る可能性は残るものの、子ども2人はシンガポール国籍を持ち、男子であれば兵役義務も生じることが、本人の悩みを複雑にしていると投稿者は説明している。
投稿には、多様な反応が寄せられた。支持する立場からは「生活費や住宅費の高さは確かに大きな負担だ」と共感する声が上がる一方、「国籍取得は個人が将来を見据えて選ぶもので、簡単に後悔すべきものではない」といった意見もあった。また、地域の生活環境や価値観の違いを巡る議論も活発化している。
シンガポールは生活水準が高い一方で、給与水準や雇用機会も相対的に高い市場とされる。多くのマレーシア人がシンガポールでの就労や永住を目指す中、国籍変更後の生活設計については個々の事情によって評価が分かれる。なお、過去5年で多数のマレーシア人がシンガポール国籍取得のために母国籍を放棄しているという統計もある。
今回の件は、国籍と生活の質、将来設計を巡る複雑な判断が改めて注目される契機となっている。政策や個人の価値観が交錯する中、両国間の移住や定住に関する議論は今後も続きそうである。


