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社会

2025年12月26日

家事労働者72歳、34年間の不法滞在で自首

 シンガポールで家事労働者として働いていた72歳の女性が、就労ビザの期限切れ後も約34年間にわたり不法滞在していたとして、懲役6ヵ月および3,000Sドル(約33万円)の罰金を言い渡された。女性は自ら当局に出頭し、不法滞在を申告していた。
 
 裁判で明らかになったところによると、女性は1989年に就労ビザでシンガポールに入国したが、ビザが失効した後も更新や出国を行わず、そのまま滞在を続けていた。以後、複数の家庭で家事労働者として働き、生計を立てていたという。滞在期間は約34年に及び、同国でも極めて長期の不法滞在事例とされている。
 
 女性は高齢となり、健康状態の悪化や将来への不安から、2024年に シンガポール入国管理局(ICA)に自首した。検察側は、不法滞在の期間が非常に長い点を重く見た一方、自首したことや捜査に全面的に協力した点を考慮要素として挙げた。
 
 シンガポールでは、不法滞在は重い犯罪と位置付けられており、通常は懲役刑と罰金が科される。裁判所は今回、長期間にわたる違反の重大性を認定しつつも、自主的に出頭した点を踏まえ、懲役6ヵ月と3,000Sドルの罰金を言い渡した。
 
 この事件は、外国人労働者の在留管理の厳格さを改めて示すと同時に、高齢化した不法滞在者が抱える社会的・人道的課題にも光を当てる形となった。当局は、不法滞在に該当する場合は速やかに出頭するよう呼びかけている。

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