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社会

2025年9月1日

9月から帯状疱疹・肺炎球菌ワクチンに補助適用

 シンガポール保健省(MOH)と感染症庁(CDA)は8月29日、9月1日から帯状疱疹および肺炎球菌感染症の予防接種に補助を導入すると発表した。対象はシンガポール国民と永住者(PR)で、ポリクリニックやCHAS加盟クリニック、MOH認可の介護施設で接種できる。
 
 新たに国家成人予防接種スケジュール(NAIS)に組み込まれるのは、帯状疱疹ワクチン「シングリックス」と肺炎球菌ワクチン「PCV20」である。シングリックスは2回接種で90%以上の予防効果が確認されており、国内では年間3万人が罹患するとされる帯状疱疹に有効である。PCV20は既存のPCV13に比べ7種類多い菌株に対応し、肺炎や髄膜炎、中耳炎などの重症感染症を防ぐ。
 
 費用は大幅に抑えられる。シングリックスは国民の場合、CHASカードの種類や「パイオニア世代」「メルデカ世代」に応じて2回分で76~300Sドル、PRは約450Sドルとなる。PCV20は国民で17~68Sドル、PRは約102Sドルである。なお、国民で「Healthier SG」参加者は両ワクチンとも無料で接種可能である。
 
 ただし、医療貯蓄制度「MediSave」の利用は2026年半ばから解禁される予定である。対象者は9月1日以降、vaccine.gov.sg経由でCHAS加盟クリニックを予約するか、ポリクリニックで接種を受けられる。
 
 当局は、シングリックスは60歳以上と免疫力が低下した18~59歳、PCV20は65歳以上と重症リスクのある18~64歳に推奨するとし、早期接種を呼びかけている。

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