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経済

2025年7月25日

マリーナ・ベイ・サンズ、過去最高の第2四半期収益

 シンガポールの統合型リゾート、マリーナ・ベイ・サンズ(MBS)は、2025年第2四半期(4〜6月)に過去最高の業績を記録した。売上高は前年同期比37%増の13億9,000万USドル(約17億7,000万Sドル)に達し、調整後EBITDA(利払前・税引前・償却前利益)は50%増の7億6,800万USドルとなった。
 
 親会社であるラスベガス・サンズ(LVS)の会長兼CEO、ロバート・ゴールドスタイン氏は、「MBSは記録的な財務・運営パフォーマンスを達成した。新たなスイート商品と高水準のサービスが、アジアの旅行・観光需要の拡大を背景にさらなる成長を後押ししている」と述べた。
 
 特にカジノ収入が著しく伸びており、前年同期の7億600万USドルから51.3%増加し、11億USドルを突破。ロールチップ(VIP客の高額賭け金)取扱額も47.2%増の89億USドルに達した。
 
 ホテル部門の収益も堅調に推移し、8%増の1億3,400万USドル。宿泊稼働率はわずかに低下(95.3%→95%)したが、1泊あたり平均客室単価は11.4%増の888USドルとなり、1室当たり収益(RevPAR)は844USドル(前年同期は759USドル)と大きく上昇した。
 
 この勢いは親会社LVSの全体収益にも貢献し、同社の第2四半期収益は前年比15%増の31億8,000万USドル。アナリスト予測(28億3,000万USドル)を大きく上回った。
 
 さらにLVSは、シンガポールで計画中の総額80億USドルの大規模拡張プロジェクトに関連して、土地取得費の支払いのために11億3,000万USドルのローンを借り入れたと明かした。この新たな施設は、570室の高級スイート、カジノ、1万5,000席のアリーナ、会議施設、ハイエンドレストラン群を含み、2030年に完成、2031年第1四半期の開業を予定している。
 
 同社は第2四半期だけで、MBSの建設・開発・保守に1億2,900万USドルを投じており、今後もマカオとシンガポールにおける持続的成長に期待を寄せている。
 
 なお、2025年上半期(1〜6月)通期でのMBSの売上高は前年同期比17.3%増の25億5,000万USドル、EBITDAは23.8%増の13億7,000万USドルに達した。シンガポールの観光・娯楽産業の回復と拡大を象徴する好業績となっている。

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