2025年7月24日
COE価格、車両カテゴリでほぼ横ばい 商用車は2.9%上昇
7月23日に実施された最新のCOE(車両登録権)入札結果において、乗用車のCOE価格はおおむね横ばいで推移した一方、商用車(カテゴリC)は前回比2.9%上昇した。
小型車・低出力車・EV向けのカテゴリAは、前回と同じ10万1,102Sドルで据え置き。大型・高出力車・EV向けのカテゴリBは、わずか0.4%下落し11万9,101Sドルとなった。
オープンカテゴリ(カテゴリE)は、ほぼすべて高出力車向けに使われており、前回の11万8,500Sドルから1.3%上昇し12万Sドルとなった。カテゴリC(商用車)は6万6,689Sドルから6万8,600Sドルへと上昇し、3月末に終了した小型バン・バス対象の早期入れ替え制度(ETS)の影響が続いているとみられる。
オートバイ向けのカテゴリDは9,511Sドルで、前回比1.3%の上昇となった。
今回の入札は、現行の3カ月COE割当期間における最後の回であり、交通当局は近日中に8月から10月分の新たなCOE枠を発表する予定だ。
商用車を扱うThink One社のディレクター、ネオ・ティアム・ティン氏は、「ETSの終了により、企業は既存車両のCOE移転ができなくなり、新たにCOEを取得する必要が出てきたため、需要が増加している」と指摘。また、12月末に予定されている大型商用車向けETSの終了でも再度価格が上昇する可能性があると述べた。
乗用車については、Eurokars Auto BMWのマネージングディレクター、ジェイソン・リム氏が「カテゴリAの急騰により、より値上げの少ないカテゴリBの大型車販売に注力している」と述べ、2週間前よりも多くのカテゴリB車を販売したと示唆した。
一方、MGなどのEVを取り扱うEurokars EVのレイモンド・ン氏は、「COE価格は依然として高水準だが、5月よりは低く、販売は好調」と述べた。
また、今月末の販売目標達成に向けて、ディーラーがオープンカテゴリCOEを保有し、7月末に販売登録を集中させている可能性もあるという。Wearnes AutomotiveでVolvoを担当するコリーヌ・チュア氏は、9月17日〜10月8日の入札間隔が3週間と長くなることから、その間を見越して先にCOEを取得している可能性もあると述べた。
なお、オープンカテゴリCOEは3カ月間有効で譲渡可能であるため、今後の市場動向や割当発表により、価格が大きく変動する可能性がある。Alpine Groupのキース・パン氏は「現在の12万Sドルという水準は、短期的にカテゴリBの価格が向かう先を反映しているかもしれないが、市場心理と割当状況次第で急速に変わるだろう」と分析している。


