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金融

2019年12月3日

海外在留居住者による預金が急増、500億ドルに

 
海外在留の居住者による銀行預金が増加している。シンガポール金融管理庁(MAS)の統計によると、10月末時点の海外在留居住者による預金残高は497億6,000万Sドル(約3兆9,700億円)。2016年2月に記録された513億9,000万Sドル(約4兆970億円)に迫る額だ。
 
 預け入れているのは、海外で就労するシンガポール人と、海外に登録事務所がある法人。半年近くに及ぶ香港市民の抗議行動が、海外在留者による預金増加の背景にある。
海外在留者による預金は4月から増加傾向をたどった。ただ、シンガポール居住者が銀行に預けている額の合計と比べればほんのわずかにすぎない。
  
外貨建て預金も増加している。10月末の預金残高は154億7000万Sドル(約1兆2,340億円)で、1991年以来の最高。5月以降、増加傾向をたどり、7月に顕著に増加した。
  
外貨建て預金残高は過去3年間、70億~80億Sドル(約5,580億円~約6,380億円)の範囲で推移していた。居住者、非居住者の両方が預金している。
  
銀行システムの貸付残高は6,894億Sドル(約55兆円)で、事業体向け貸付残高が4,268億Sドル(約34兆円)だった。住宅ローンを含む個人消費向け貸付残高は2,627億Sドル(約21兆円)。住宅購入規制で住宅ローンは低調だったが、証券金融、クレジットカード金融は増加した。

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