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社会
国際

2019年11月25日

麻薬密売人に対する死刑執行、シンガポールとしての立場を表明

 
 シンガポール法務省と内務省は11月22日、麻薬密売のマレーシア人に対する死刑執行についての、リュー・ブイキョン・マレーシア首相府相の発言に「シンガポールには麻薬密売人に死刑を執行する主権がある」との声明を発表した。
 
 死刑を執行されたマレーシア人は200人近い麻薬乱用者の1週間分の消費に相当するヘロインをシンガポールに持ち込み、所持していたとして死刑判決を受け、22日、刑が執行された。
 
 リュー氏は19日、麻薬密売の中心人物は法の裁きを100%受けるべきとしながらも、マレーシアは国際法に沿い、法律の包括的見直しに着手しており、麻薬密売犯罪に対する法執行を一時停止していると説明。「我が国の市民が隣国で死刑を執行されるのを見るのは悲しいことだ」と述べた。さらに「麻薬の運び人が絞首台に上らされるのは罰として重すぎる。寛容な処置をシンガポールに望む」とした。
 
 これに対しシンガポール側は「シンガポールの法律は国民、外国人にかかわりなく等しく適用される。外国人だから寛容な処置を受ける、ということはない。刑罰として死刑を採用するかはすべての国が主権に基づき決める事柄だ」と説明した。

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