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経済

2019年11月14日

AI活用による経済転換行程表、ヘン副首相が発表

 
 ヘン・スイーキアット副首相兼財務相は11月13日、人工知能(AI)の広範な採用で経済を転換し、シンガポールを世界でも重要なAI発信地、ハブとするための野心的行程表「国家AI戦略」を発表した。
 
 スマート国家を実現するための新たな一歩で、ヘン氏は「あらゆる面でAIを活用する。2030年までにAIソリューションの開発、配備で世界のリーダーを目指す」と語った。この領域では米国と中国が支配的地位にあるが、食い込みを図る。
 
 国家AIオフィスを設け、AI関連のすべての資源を集約する。そのための研究、技術開発、起業を支援するため5億Sドル(約399億5,500万円)の予算を用意し、運輸・物流、スマート都市・団地、医療、教育、安全・治安の5分野で取り組みを開始する。成果がすぐに期待でき、社会、経済への影響が大きい分野だ。
 
 AI戦略を成功させるための人材育成では、核となる研究者・科学者、開発者、エンジニア、起業家を育成するため、25年までに2万5,000人の専門職者にAIコード化の課程を受講させる。またAI分野で有力な海外機関と提携し、能力を構築する。提携相手には米ランディングAIが含まれる模様だ。
 
 金融セクターには、責任あるAIの利用、データ分析を確保するための枠組み「ベリタス」を導入する。倫理道徳から外れたAI利用を防ぐ。

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