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経済

2019年11月13日

アンドラ・プラデシュ州との共同事業、政権交代で取りやめ

 
 インドのアンドラ・プラデシュ州に新首都「アマラバティ」を建設するとの、同州とシンガポールとの共同事業が取りやめになった。同州政府が11月11日、プロジェクト取りやめを発表したのを受け、シンガポール通産省も12日、取りやめを確認する声明を発表した。双方の合意に基づく中止だという。新首都建設は同州のチャンドラバブ・ナイドゥ前首相の発案で、シンガポールをモデルにした首都計画だった。
 
 シンガポールの政府系アセンダス・シングブリッジとセムコープ・インダストリーズが、アンドラ・プラデシュ州営企業と設けたアマラバティ・デベロップメント・パートナーズ(ADP)が事業母体。
 
 しかし5月の総選挙でチャンドラバブ・ナイドゥ氏が落選。ジャガン・モハン・レディー党首のYSRコングレス党が第1党になり情勢が一変した。ジャガン・レディー氏は以前から新首都計画に批判的で、州首相に就任した後、首都開発プロジェクトの見直しに着手し、ADPに開発用地を提供しないなどの措置を講じた。
 
 新首都開発は20年以上にわたる長期事業。シンガポール側がこれまでに手掛けた作業は設計程度で、損失は数百万ドル程度に収まる。このため決算への大きな影響はないという。

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