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政治
社会

2019年10月17日

公正な住宅・医療・教育政策が国の基礎、ポピュリズム問題で首相

 
 リー・シェンロン首相は10月16日、フォーブス主催のグローバルCEO会議におけるスティーブ・フォーブス会長とのダイアログで、最近多くの国で湧き上がっているポピュリズム(人民主義)について「シンガポール政府は国民の基本的ニーズに注力することでポピュリズムから国をも守ってきた」と発言した。
 
 ポピュリズムとは、一般大衆の利益や権利を重視し、大衆の支持のもとに体制側や知識人などに批判的な政治思想・政治姿勢を指す。リー氏によれば、シンガポール政府は住宅、医療、教育において公平な政策をとること、また国民が自らを向上させる機会を提供することでポピュリズムの台頭を回避してきたという。
 
 リー氏は「シンガポールは自分たちの国であり、誇れる存在だと思えば現在の制度を守ろうとする。制度が自分たちのためのものと感じれば、それを壊そうとする政治勢力には投票しないだろう」と語った。そうした制度、機構となるためには目的意識を持った政治指導者と優れた行政サービスが必要だという。
 
 ポピュリズムが多くの先進国で問題となったのはエリートと大衆の分離が原因で、大衆は制度が自分たちにとり公正でなく、取り残されたと感じているという。

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