シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP8月の小売業販売額は4%減、7カ月連続の減少

経済

2019年10月14日

8月の小売業販売額は4%減、7カ月連続の減少

 
 統計局の発表によると、8月の小売業販売額は約36億Sドル(約2,839億円)で、前年同月比4.1%の減少だった。減少は7ヵ月連続で、乗用車など値の張る商品の購入意欲が衰えている。自動車販売を除いた小売業販売額は1%の減少になる。自動車販売額は20.3%の減少だった。ほかに大幅減だったのは、家具・家財(9.8%減)と腕時計・宝飾品(8.6%減)。
 
 OCBC銀行のエコノミスト、セレナ・リン氏は「経済成長が鈍く、米中貿易戦争や世界的な経済減速のニュースを背景に、家計の財布のひもが固くなっている」とコメントした。
 
 しかし日常必要な物の消費は堅調だった。衣料品・履物の販売額は4.9%、百貨店での売り上げは4.7%、医療品・トイレタリーの販売額は4%、それぞれ増加した。飲食サービス業者の売り上げは3.6%増の9億1,600万Sドル(約722億円)で、ファストフード店の売り上げが10%、レストランが4.9%、ケーターリング業が3.7%、それぞれ増加した。
 
 メイバンク・キム・エン証券によれば、小売業者にとっての光明は外国人入国者の増加で、7月と8月の統計が示すように、香港で反政府運動が長引く中、シンガポールへの入国者が増えている。

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