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経済

2019年10月3日

不振の製造業で異彩を放つ医療技術部門、安定的成長の見通し

 
 8月まで4カ月連続で製造業の生産高が前年同月を下回るなか、気を吐いているのがバイオ医学産業のうち医療機器など医療技術部門だ。ハイテク医療機器需要はアジアで増加しており、同部門はこの先も安定的成長が期待できそうだ。
 
 医療技術はバイオ医学生産の半分を占めている。生産高が比較的安定しており、雇用創出も多い。医療技術部門の生産高は2008年の31億Sドル(約2,406億円)に対し、18年は133億Sドル(約1兆円)。被雇用者数は80%増の1万4,806人。
 
 経済開発庁(EDB)のリム・コクキアン総裁補は「世界経済の先行きは不透明だが、アジア経済が成長を続けている事実に変わりはない。中所得層が増えており、人口も高齢化している」と医療産業の有望性を強調した。 
 
 政府は20年前、バイオ医学を産業の柱に据える方針を定め、人材育成を進めてきた。これが、医療機器業者が雇用したいと思える人物を募ることができる理由だ。人材あっせんのランスタッドによると、過去2年間に医療技術部門の人材需要は50%増加した。

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