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経済

2019年9月13日

上場企業上位100社の取締役、女性の割合は15.7%

 
 シンガポール取引所(SGX)に上場している、時価上位100社の取締役854人のうち、女性の割合は15.7%(134人)で、昨年下半期と比べ0.5ポイントの上昇にとどまった。女性の取締役への登用を奨励する取締役会多様性審議会は来年の目標を20%に設定しているが、達成は困難な見通しだ。
 
 女性取締役の割合が20%を超えている上場企業は同100社のうち36社。うち5社(コンフォートデルグロ、SBSトランジット、ウィン・タイ・ホールディングス、ファースト・リソーシズ、SATS)は今年上半期、さらに1人の女性を取締役に加えた。取締役がすべて男性の企業は21社。ウィルマー・インターナショナル、ホンリョン・ファイナンス、キャピタランド・モール・トラスト、ESR・REIT、シンガポール航空の5社は女性を取締役会に加え、男性だけの取締役会から脱した。
 
 法定機関では、取締役に占める女性の割合は24.5%で、1.2ポイント上昇した。女性取締役の割合が最も高いのは慈善団体で、昨年下半期と同じ27.4%。シンガポール経営大学(SMU)リー・コンチャンビジネススクールのヨシカワトオル教授は「女性取締役のクオータがない以上、20年目標の達成は無理」と指摘した。
 
 シンガポール国立大学(NUS)ビジネススクールのユパナ・ウィワタナカンタン准教授は、取締役になれる経験を積んだ女性は多くない以上、有望な女性を育成する研修課程を政府が実施する、あるいは支援する方法が考えられるとした。

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