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経済

2019年9月9日

水素燃料の事業化調査、米エンジニアリング大手が受注

 
 首相府は水素を自動車、発電所燃料などに利用するため、輸入することが有望かの事業化調査を米エンジニアリング大手のケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)に発注した。入札には15社が応募。KBRの応札額は86万7,000Sドル(約9,268万円)で2番札だった。1番札は仏スタートアップのH2Xシステムズの56万Sドル(約5,986万円)。最高額はボストン・コンサルティング・グループの280万Sドル(約3億573万円)。
 
 事業化調査で落札者は、水素調達先10市場、水素の下流部門での応用の可能性、経済・気候・環境面の利益を評価する。環境面では、メタン改質、石炭ガス化、風力・太陽光などの再生可能エネルギー源、また原子力で得られる水素について調査。水素の発電への大規模利用、輸送にかかわる問題の調査、多様な生産・輸送方法に基づく経費の調査も行う。
 
 水素の具体的利用方法では、燃料電池、都市ガス(キッチンおよび暖房)への利用、ガス火力発電所の発熱量増強の可能性を調べる。水素利用後に排出されるものは水と熱だけで、最もクリーンなエネルギー源とされる。水素経済の推進を図っているのは、日本、スコットランド、イギリス、ドイツなど。
 
 民間の動きでは公共輸送機関運営業者のSMRTと、現代自動車代理店のコモコが燃料電池車のタクシー利用を計画している。

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