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経済

2019年8月19日

7月の非石油地場輸出、5カ月連続の2桁減

 
 貿易推進機関のエンタープライズ・シンガポールが発表した7月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除く輸出)は前年同月比11.2%の減少で、5カ月連続の減少だった。6月のNODX(修正値)は17.4%の減少で、2013年2月に記録された33.2%以来の大幅減だった。額は134億Sドルだった。
 
 7月のNODXのうち、電子機器輸出は24.2%の減少だった。メイバンクのエコノミストによると、年内に電子機器輸出が回復する可能性は低い。米中と日韓間の貿易摩擦が主因だ。電子機器以外の輸出は6.6%の減少だった。薬品、特殊機械、化学品輸出がそれぞれ31%ほど減少した。
 
 石油輸出・再輸出を含めた総貿易は前月比1.9%減の832億Sドル(約6兆3,864億円)だった。製造業の先行きを示す中間財輸入は前月より1億Sドル少ない58億Sドル(約4,452億円)だった。
 
 前年同月比で輸出市場(上位10市場)別輸出は、アメリカ向け以外は全て減少した。減少幅が大きかったのは日本(44%)、マレーシア(23%)、香港(22%)だった。大華銀行(UOB)のエコノミストはアジア全域に見られる貿易低迷の理由として、香港における抗議運動も指摘した。
 
 SIMグローバル・エジュケーションのタン・ケーブーン上級講師は、7月のNODXは減少幅が前月より縮小したが、底を打ったとみるのは時期尚早と述べた。

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