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経済

2019年7月11日

政策金利据え置き、5月利下げで成長目標は達成圏内

 
 マレーシア中央銀行は9日、翌日物政策金利(OPR)を3.00%に維持すると発表した。据え置きはアナリスト予想通り。5月に3.25%から0.25ポイント引き下げて約3年ぶりの利下げに踏み切ったことで、政府が掲げる今年の経済成長目標4.3〜4.8%が達成圏内にあるとみている。国営ベルマナ通信が9日付で伝えた。
 
 中銀は発表文で、世界経済は緩やかな成長を続けており、先進国では雇用状況が安定していると現状を説明。一方、アジア各国では内需が経済成長を支えているとした。長引く米中摩擦で下振れリスクをはらむ中、主要国がハト派姿勢を見せたことで金融市場の緊張がやや和らいだものの、予断を許さない状況は続いているとした。
 
 マレーシア経済については、ほかのアジア各国と同様、内需に成長が支えられていると指摘。今年の国内総生産(GDP)成長率は政府が目標とする4.3〜4.8%のレンジにあると予想している。一方、今年のインフレ率は低率にとどまるとの見方。昨年6〜8月がタックスホリデーだったことから反動上げも予想されるが、通年としては低く収まるとみている。
 
 アナリストらは、マレーシア中銀が年内は金利を現行水準に据え置くとの見方。ただし国内の経済成長率が想定より低かった場合や、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに踏み切る場合には、さらなる利下げの可能性もあるとみている。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN

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