カナダのプラごみ引き取り、政府間で協議

 
　カナダ政府は6月17日、同国企業がマレーシアに不法に持ち込んだプラスチックごみの引き取りについて、マレーシア政府と協議していることを明らかにした。外電が先週、カナダ環境省の情報としてごみ回収の計画はないと伝えたが、カナダ側は今回この報道内容を否定。協議中としている。ザ・スター・オンラインが18日付で伝えた。
 
　外電は先週、カナダ環境省のガブリエル・ラモンタグネ報道官の話として、ごみ回収の計画はないと報道。マレーシアにプラごみが送られた事実もカナダ側は把握していないと伝えた。ただ在マレーシア・カナダ高等弁務官事務所は17日、フィリピンからマレーシアに向かっている船舶がごみ回収しないと伝えただけで、ごみ回収を一切行わないと伝えたわけでないと報道内容を否定した。
 
　マレーシア政府は5月末、カナダや米国、日本、フランス、豪州、英国など14カ国から不法に送られたプラごみ約3000トンを送り返すと発表。この重量に占めるカナダの割合は明らかにしていない。
 
　中国が昨年プラごみ輸入を禁止したことで、東南アジアに送られるプラごみが急増。環境問題の悪化につながっている。フィリピンとカナダの間では外交問題に発展し、フィリピン政府が一時、駐カナダ大使を召喚する事態まで至っている。
 
（提供：亜州ビジネスASEAN）