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経済

2019年6月18日

5月の非石油地場輸出、16%の大幅減

 
 エンタープライズ・シンガポール(ESG)が発表した5月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除く輸出)は141億Sドル(約1兆1,169億円)で、前年同月比15.9%の大幅減だった。3カ月連続の減少、それも2桁の減少だ。
 
 電子機器、電子機器以外とも輸出が減少した。電子機器輸出は31.4%の減少で、集積回路(IC)、IC部品、ディスクメディア製品の減少が顕著だった。世界的な需要減、特に中国における需要減が主因だ。OCBC銀行のエコノミストは、当分好転はないとの見方で、「米国が発動した貿易障壁がスマホ、パソコン需要を抑制しており、電子機器の景気循環がさらに悪化している」とコメントした。
 
 米中貿易摩擦で米国が先端技術、基礎技術の輸出規制に乗り出していることも貿易にマイナスと、メイバンク・キム・エンのエコノミストはみている。パナソニック、マイクロンなど米の技術規制に従っている複数の企業がシンガポールに拠点を設けている。
 
 電子機器以外の輸出は10.8%の減少だった。土木機器部品、石化製品の輸出が大幅に減少した。主要市場別では、米国向け以外はすべて減少した。特に中国、台湾、香港向けが減少した。
 
 石油貿易、再輸出を含めた総貿易は881億Sドル(約6兆9,784億円)で、前月の850億Sドルを上回った。製造業の先行きを示す中間財輸入は53億Sドル(約4,200億円)で、前月より13億Sドル少なかった。

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