テマセク子会社、個人投資家向け債券を再度売り出し

 
　国営投資会社テマセク・ホールディングス子会社のエーザリア・グループは、個人投資家も購入できる債券「アストリア5」の募集を開始した。総額6億米ドル（約652億円）の債券を販売する。
 
　うち小口投資家が購入できるのはA-1クラスの債券で、募集は1億8,000万Sドル（約147億円）。利回りは年3.85％で、償還は5年後。A-1クラスの残りの債券（1億3,500万Sドル;約147億円）は機関投資家、認定投資家に販売される。小口投資家はATM（現金自動預払機）から申し込む。申し込み最少単位は2,000Sドル（約16万円）。
 
　エーザリアによる小口投資家向け債券募集は昨年に続き2回目。テマセクは株式以外の投資の選択肢として、機関投資家や富裕層しか購入できなかった債券を一般市民に開放する方針を決め、昨年1億2,100万Sドル相当の債券を個人向けに売り出した。応募は7.4倍。国民の資産形成を手助けする狙いがある。小口の投資家向け債券は世界でもおそらく初めて。
 
　アストリア5では総額6億米ドルを売り出す。ややリスクの高いクラスA-2が2億3,000万米ドル（約250億円）、Bクラスの債券が1億4,000万米ドル（約152億円）で、機関投資家向け。