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経済

2019年6月3日

水素を代替エネルギーとして検討、コンサルタント入札を実施

 
 シンガポール政府は水素を代替エネルギーとして利用することを検討しており、輸入・活用方法について調査を委託するコンサルタントを募集する入札を開始した。水素は石油に替わる代替エネルギー源としての将来性が期待されている。応募締め切りは6月11日で、南洋理工大学(NTU)、水素供給業者など6社ほどが既に応募している。
 
 技術専門学校テマセク・ポリテクニックのハン・ミン・クリーンエネルギー研究所(CERC)主任研究員によると、水素を基盤とする経済は生産、貯蔵技術の統合、水素を扱える技術者の確保などきわめて複雑で、シンガポールだけで必要なすべての技術、ソリューションを開発することはまず不可能だ。このため多様な関係者との協力が必要だという。
 
 豪州では水素の研究機関、事業者が活動しており、今回の入札に大いに関心を示している。
 
 CERCの研究によると、塩素工場では副産物として水素が生成されるため、塩素工場があるシンガポールは高純度水素の生産国になり得る。
 
 水素は燃料電池車の燃料として利用される。スマート・エナジー代表のジョニー・ハルヤント氏は「(ガソリンや軽油を燃焼させる)内燃機関が時代遅れになる日にわれわれは備える必要がある」とコメントした。

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