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経済

2019年6月3日

オンデマンドバス、本格導入は見送り

 
 陸運庁(LTA)はオンデマンドバスの正式導入を見送る。路線バスに比べ経費が掛かりすぎることが判明したためだ。ジュー・クーンと新都心マリーナにおける6カ月間の試験運用は15日に終了する。
 
 定時運行の路線バスに比べ、オンデマンドバスは運行距離が18%少なく、定時運行方式より少ないバスで需要に応じられることが分かった。しかしソフトウエア開発経費がかさみ、現時点ではコスト効果が悪い。しかし将来的に、システム効率が改善し、大規模に展開すれば、コスト効果は改善する可能性もあるという。
 
 これまでにオンデマンドバスを利用した者は延べ2万6,000人。LTAの調査によれば、試験運用を知っていた住民の約半数が乗ったことがある。試験運用を知らなかった者、知ってはいたが利用しなかった者は、定時運行バスの方が確実だと感じ、またバス乗車予約にモバイルアプリを使用することに居心地の悪さを感じると回答した。
 
 試験運行はゴールドベル・グループのスワットと、米企業のバイアが行った。ほかの国の例では、フィンランドの首都ヘルシンキで6年前に行政府が導入したことがあるが、経費が掛かりすぎるため3年で打ち切った。

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