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経済

2019年5月29日

今年の新車販売は低迷、ホンリョンリサーチなど予想

 
 複数の市場調査会社が、今年の自動車販売台数が伸び悩むと予想している。年内はリンギ安が見込まれるほか、景気が今ひとつで、消費者の購買意欲も高くないことなどを理由に挙げている。また昨年6〜8月がタックスホリデーだったため年央は比較対象となる台数が多く、今年半ば以降は伸び率が下がるとみている。ザ・サン・デイリーが26日付で伝えた。
 
 ホンリョン・インベストメントバンク・リサーチは最新リポートで、今年の自動車販売台数の予想を従来通り前年比0.3%減の59万6600台に据え置いた。マレーシア自動車協会(MAA)が発表した1〜4月の販売台数は前年同期比6.0%増の19万3028台と増加したものの、今後はリンギ安が見込まれるほか、昨年6〜8月のタックスホリデーの反動で今年半ば以降は伸び率が下がるとみている。
 
 AMインベストメントバンク・リサーチは、国内外の経済状況に不確実性がつきまとい、消費者信頼感も落ち込み、また3月の失業率が3.4%と1〜2月の3.3%から悪化したことなどを踏まえ自動車市場が低迷すると予想。中銀が今月、約3年ぶりに利下げしたが、AMリサーチは、景気が回復して賃金が上昇し、消費者信頼感が上がらない限り自動車販売も伸びないとみている。
 
 AMリサーチは、6月までに政府からの発表が予定されている「国家自動車政策2019年版(NAP2019)」の改訂版に注目していると指摘。とりわけ政府が掲げる第3の国産車メーカーについての方針に注目しており、これが長期的な自動車業界の方向性を決めることになるとみている。
 
 一方、TAリサーチは、今年の販売台数予想を前年比1.4%増の60万7000台と予想。消費者信頼感はこの先回復し、今年投入されるスポーツ多目的車(SUV)への需要が伸びるとみている。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN

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