シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP1-5月は大型起債が目白押し、陸運庁は計29億ドルの調達

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2019年5月23日

1-5月は大型起債が目白押し、陸運庁は計29億ドルの調達

 
 今年初5カ月間の起債では、資金調達規模が5億Sドル超(約400億円超)の大型起債が7件に上り、調達された資金の合計は62億Sドル(約4,963億円)になった。前年同期の大型起債は3件、計23億1,500万Sドル(約1,853億円)だった。
 
 シンガポールでは政府機関が起債を通じ債券市場の深化に貢献している。陸運庁(LTA)は1月に表面利率3.38%の40年物債券15億Sドル(約1,200億円)相当を発行したのに続き、5月22日には利率3.3%の35年物債14億Sドル相当(約1,121億円)を発行した。昨年の起債は4件、計40億Sドル(約3,202億円)だった。
 
 ほかの政府機関では住宅開発庁(HDB)が既に3回の起債で、計18億Sドル(約1,441億円)を調達している。
 
 民間企業では4月に仏系ソシエテ・ジェネラルが7億5,000万Sドル(約560億円)相当の永久債を6.125%の利率で売った。シンガポール航空は3月、5年物債7億5,000万Sドルを3.03%の利率で販売した。
 
 LTAの起債にすべて幹事としてかかわったDBS銀行によると、LTAの債券は売り出し価格より高い価格で2次市場において取引されている。しかし信用度が高い発行主体のため、保険会社、ファンドなどが長期的に保有する傾向が強いという。
 
 LTAはより多くの投資家に買ってもらうとの方針で値付け、発行規模を決めており、インフラ整備に必要な長期資金を調達する場としてシンガポール市場の育成を図っている。

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