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経済

2019年5月16日

シングテル通期純利益は44%の減少、5G網投資は発言自粛

 
 通信最大手のシンガポール・テレコム(シングテル)は5月15日、3月期決算を発表した。純利益は前期比43.5%減の30億9,000万Sドル(約2,400億円)で、16年来の低水準。前期はネットリンク・トラストの売却益が利益に貢献した。
 
 格付け会社のムーディーズは2017年に、シングテル債券の格付けをA1に1つ引き下げており、今年3月には格付けがどの方向に向かうかを示すアウトルックを、安定しているから、下方に向かう可能性のあるネガティブに評価を下げた。
 
 携帯電話事業の売り上げは4%の減少で、顧客1人当たり収入が減少した。シングテルが出資する関連会社からの利益貢献も減少。うちインドのバーティ・エアテルは赤字だった。
 
 発表会見でチュア・ソククーン最高経営責任者は、第5世代(5G)通信のネットワーク敷設について問われたのに対し、設備投資額を推し量る立場にないと発言を自粛した。監督官庁である情報通信メディア開発庁(IMDA)がネットワークの具体的内容、要件などについてまだ発表していないためだ。
 
 IMDAは21年にも5G用周波数帯を入札にかける予定で、落札できるのは2社。シングテルの豪州子会社、オプタスは5G設備の設置を始めている。

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