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経済

2019年5月16日

不動産開発大手のシティ・デベ、中国の同業者と資本提携

 
 シンガポール不動産開発大手のシティー・デベロップメンツ(CDL)は中国の同業者、シンシア・プロパティーに55億人民元(約880億円)を出資し、発行済み株式の24%を取得すると発表した。CDLによる中国への投資では過去最高額。資金の一部は債務の返済に充当される。
 
 CDLの中国参入は2010年で、3都市でしか不動産を所有していなかったが、今回の取引で20都市に一気に増える。中国では金融がひっ迫しており、外国企業にとっては投資の好機となっている。
 
 昨年は政府系キャピタランドがシンガポール政府投資公社(GIC)と共同で、上海の最高層ツインビルを128億元で買収。今年に入りキャピタランドは合弁を通じ、上海の高層ビル、浦発大厦を27億5,000万元で取得する契約を結んだ。
 
 マレーシア系RHBのエコノミストは、「中国の金融ひっ迫で資金力のある企業には手頃な価格で中国の資産を購入する機会が生じている。シンガポールの不動産開発業者は中国に進出して長く、市況をよく理解している」とコメントした。
 
 シンシアは70件の開発事業を計画しており、保有地のほとんどは一級市か二級市にある。しかし土地取得が積極的すぎ、負債が資本金の2倍ある。このため一部資産の売却を計画している。

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