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経済

2019年4月26日

タンパク質食品の開発に投資、食品大手タイソンとテマセクがファンド

 
 シンガポール食品庁のリム・コクタイ最高責任者は「アジア食品産業・未来のための食サミット」で、ステーキのような食感の豆腐、コオロギが原料のナゲット、研究施設で開発されるハンバーガーなど、未来のタンパク質食品の研究を奨励するためのファンドが設けられたことを発表した。
 
 ファンド規模は5,000万米ドル(約55億8,850万円)で、有望な企画には25万米ドル(約2,050万円)を事業開始資金として供与し、有望企業には300万米ドル(約3億3,531万円)の追加出資を行う。
 
 ファンドを設けたのは米ベンチャーキャピタルのビッグ・アイデア・ベンチャーズで、世界最大の食品多国籍企業の米タイソン・フーズ、シンガポール国営テマセク・ホールディングスが出資している。ラボで海藻を生産する当地のショク・ミートに既に出資している。
 
 シンガポールの食料自給率を高め、生産技術の輸出を目指した計画で、植物たんぱくを利用し、食肉同様の食品を生産する企業を育成するのが目的。世界的な人口増、地球温暖化の作物生産への影響で食料生産が人口に追い付かない事態が予想されており、政府は食料増産のため多様な措置を講じている。
 
 ファンドはシンガポールとニューヨークに事務所を置き、アジア、北米を中心に、この先4年間で100社へ出資する計画だ。

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