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社会

2019年4月26日

汚職が多いのは建設・建物保守、汚職調査局年次報告

 
 汚職調査局(CPIB)の年次統計によると、昨年に汚職で起訴された個人は112人で、民間セクターの個人が107人、公務員が5人だった。民間セクターでは建設・建物保守の領域で贈収賄が多く、107人のうち35人を占めた。
 
 建設関連法に詳しい弁護士によると、建設業では発注が減少しており、請け負う側は利益率を下げてでも契約を得ようとするなど、競争がし烈になっていることが背景にある。
 
 CPIBによれば、建設の領域では、建設作業、安全管理、建設現場検査で汚職が見られ、保守では、水漏れ修理、エアコン調整、塗装工事、保守関連検査で汚職が見られる。
 
 昨年、通報があった案件は358件と前年の368件をわずかながら下回った。具体例としてCPIBが特に取り上げたのは匿名の通報で明らかになった贈収賄事件で、リゾート・ワールド・セントーサ(RWS)が舞台。
 
 シャンハイ・チョン・キー・ファーニチャー・アンド・コンストラクション(SCK)と、その下請けのスーペリアテクの取締役はRWSの取締役だったソー・ユーメンに、増築・改築工事を受注できるよう、30万Sドル(約2,460万円)を渡したという。3人はそれぞれ9~14カ月の禁錮刑を言い渡された。

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