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2019年4月16日

東海岸鉄道の建設再開へ、コスト3割減で中国側と合意

 
 政府は4月12日、凍結していた東海岸鉄道(ECRL)建設を再開すると発表した。建設コストをめぐる中国交通建設との再交渉で、一部路線を変更して総延長を40キロメートル縮小し、建設費を当初計画の655億リンギ(約1兆7800億円)から440億リンギに3割下げて進めることで合意した。来月にも建設を再開する見通しで、2026年12月の完成を目指す。ザ・サン・デイリーなどが伝えた。
 
 この案件はクアラルンプール近郊のクラン港から東部沿岸のクアンタンを経由し、クランタン州北部のタイ国境を結ぶ路線を建設するもの。当初は全長688キロメートル(22駅)を計画していたが、一部区間で山岳部を避ける路線に変更し、全長も648キロメートル(20駅)に縮小する。コストを抑えるため複線から単線に変更されるとの未確認情報が先にあったが、当初計画通り複線となる。
 
 この案件はナジブ前政権時代に決まり、中国交通建設が17年に着工した。ただ18年5月に誕生したマハティール新政権が財政難を理由にいったん凍結。その後の再交渉でマレーシア側はコストを抑える内容での工事再開を目指していた。完成すればマレー半島東部の発展に寄与するとともに、中国の習近平国家主席が進める広域経済圏構想「一帯一路」の実現を後押しするものと見られている。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN
 

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