岸から船舶へのドローンによる貨物輸送、世界で初めて成功

 
　マリーナ・サウスふ頭の沖に位置する「海事ドローン試験地」におけるドローン試験運用で15日、陸から船への貨物輸送が成功裏に行われた。世界でもおそらく初めて。
 
　試験を行っているのは海運会社のウィルヘルムセンと、ドローンを製作した欧州航空機メーカーのエアバスで、マリーナ・サウスふ頭にコントロールセンターを設け運用試験を行っている。貨物輸送ドローンの名称は「スカイウエー」。最高で4キロの貨物を空輸できる。来年7～9月期には商業利用が可能になる予定だ。
 
　ドローンは、海洋にある船舶に対する検査、医療品やスペアパーツの輸送、船から陸地の研究所への石油見本の輸送などに利用が可能だ。
 
　15日の試験では、ドローンは1.5キロの貨物を1.5キロ沖合にいる船に届け、基地に戻る作業を10分で支障なくこなした。小型船を使い荷物を届けるより6倍速く、費用を最大90％節約でき、二酸化炭素排出も削減できるという。15日以前は、タグボートから別の船への貨物輸送を試験していた。ウィルヘルムセンは昨年7月の入札で、陸上から船への貨物輸送システムの開発事業を落札していた。