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金融

2019年2月20日

コーポレート・ベンチャーキャピタル投資、アジアのシェアが拡大

 
 コーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)による昨年の全世界での投資は前年比47%増の530億米ドル(約5兆8,592億円)に達した。投資先市場のシェアは、アジアが7ポイント増の38%、北米が7%減の41%で、アジアの存在感が増している。投資分野では、人工知能への投資比率が高まっている。
 
 CVCは本業の拡大を目的に、投資を本業としない事業会社が自社業務との相乗効果を期待できる新興企業に対し投資を行うための組織。CVCファンドは事業会社の自己資金で組成される。
 
 アジアだけの統計ではCVC投資の51%(108億米ドル:約1兆1,939億円)は中国市場に向けられた。日本への投資は317件、14億米ドル(約1,547億円)で、最大の資金調達はテーマ投資型の資産運用サービス、フォリオの6,300万米ドル(約70億円)。
 
 1件当たり投資で最大の案件はトラック輸送のマンバンに対する投資で、20億米ドル(約2,211億円)。グーグル親会社のアルファベットなどが投資した。
 
 第4四半期で最大のCVC投資はヤマハが設けたヤマハモーターベンチャーズなどによるグラブへの出資で、9億米ドル(約995億円)。グラブはマレーシア発の配車アプリ業者で、東南アジア業務を強化するため本社をシンガポールに移転している。

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