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金融

2019年2月13日

企業統治のレベルアップでMAS、常設機関を設置

シンガポール金融管理庁(MAS=中央銀行)は2月12日、企業統治のレベルアップを目的に、現実に即した、望ましい企業統治のあり方を策定、提唱する常設機関として「コーポレートガバナンス諮問委員会(CGAC)」を設けたと発表した。数年ごとに設置してきた諮問会議は廃止した。

 

CGACの委員数は18人で、委員長はシングテル取締役のボビー・チン氏。産業界の各分野の有力者が委員に登用された。

 

MASは声明で「CGACは企業統治で不可欠の構成要素となる。シンガポールの資本市場に対する投資家の信頼を高め、信頼できる国際金融センターとしての名声の維持に貢献する」と意義を説明した。

 

CGACは企業統治を弱めるリスクを明らかにし、世界の潮流を知り、良好な企業統治慣行を提唱する。しかし法定機関のような監督権、執行権は持たず、特定の事柄について意見は出さない。しかしMASは必要に応じ、具体的事柄についてCGACに意見を求めることができる。

 

委員には米ブラックロックの元投資担当者アン・ベネット氏、アバディーンの企業統治担当幹部、シンガポール国立大学のマク・ユエンティーン准教授、ビジネス・タイムズ編集者、キャピタランドなど政府企業の首脳らが任命された。

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