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社会

2019年1月29日

エイズウイルス保菌者のデータが漏えい、容疑者は米国人

保健省は1月28日、エイズウイルス保菌者1万4,200人の情報がHIV(ヒト免疫不全ウイルス)登録所から不法に盗まれ、オンライン上に流出したと発表した。同省は、シンガポールでポリテクニック(技術専門学校)の講師だった米国人のミキー・ファレラ・ブロチェズを犯人と断定した。

 

ファレラ・ブロチェズもエイズウイルス保菌者。同性愛パートナーがシンガポール人医師のラー・テクシアンで、保健省公衆衛生部長を2012年3月から13年5月まで務め、HIV登録所のデータにアクセスできる立場にあった。

 

ガン・キムヨン保健相の発表によると、ラー医師がセキュリティー指針に違反したため、保菌者の秘密情報にアクセスする権利のない者が情報を入手し、オンライン上で公開するという事態を招いたという。

 

盗まれたのはシンガポール人と永住者5,400人(うち1,900人は既に死亡)、外国人8,800人の情報で、これには氏名、身分証明書番号、電話番号、住所が含まれる。この情報は依然、ファレラ・ブロチェズの手中にあるという。

 

ファレラ・ブロチェズは保菌者だったが、友人の血液でエイズ検査を通過しシンガポールでの就労資格を得た。ポリテクニックで働いたが、2017年、欺き行為、薬物所持で禁錮28カ月の刑を受け、出所後、国外追放された。

 

ラー容疑者も欺き行為の幇助、うその陳述の罪で禁錮2年を言い渡されたが、控訴している。

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