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国際

2019年1月24日

人工知能の倫理的利用で枠組み、世界経済フォーラムで発表

スイスのダボスで開幕した世界経済フォーラム(WEF)に出席したシンガポールのイスワラン通信・情報相は、シンガポールがまとめた人工知能(AI)の倫理的・責任ある利用法の枠組みを発表した。シンガポールの企業が守るべき指針とするかたわら、ほかの国の企業にも自発的採用を奨励する。

 

イスワラン氏は「枠組みは生きた文書であり、デジタル経済の変化に伴い発展・進化する」と説明。産業界から意見を募集し、より良い枠組み作りを目指すと述べた。

 

シンガポール情報通信・メディア開発庁(IMDA)によると、民間の組織向けのAIに関する実行可能な指針の提供はアジアで初めて。

 

WEF討議では、AIの制御やデータが悪意ある存在に利用される恐れもある、との質問があった。

 

IMDAによれば、シンガポールが策定した枠組みは、◇AIによる決定、AI援用による決定は説明可能で、透明性があり、消費者に公正であること◇AIを活用したソリューションは人間を中心に据えたものであること――を原則とすることで対処可能だという。

 

今年のWEFではデジタル経済が話題の中心で、AIを扱ったセッションが多かった。シンガポールはWEFの第4次産業革命センターと協力し、シンガポールが策定した枠組みを協議する場を設け、企業など民間組織が採用しやすい状況をつくる。

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