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社会

2018年11月8日

遠慮なく物の言える職場が生産性に直結、シンガポール学術機関が調査

職場で腹蔵なく、率直にものが言える雰囲気と社員が感じるほど、生産性が高まる可能性が高いことが、シンガポール経営大学(SMU)と、「働きがいのある会社シンガポール」が域内において共同で実施した調査から分かった。

 

意見を言うことに心理的に安全だと社員が感じていることは、危機的状況への対処に有用で、急速に変化するデジタル経済にあって競争力の維持にも役立つ。企業は人間関係の強化、風通しの良い職場環境を作ることで安心感を高めることができるという。

 

シンガポール、インド、豪州を含むアジア太平洋地域8カ国の800社、40万人を調査した。

 

会社にもっと貢献し、これまで以上のリスクをとり、チームとしてより良い仕事をしたい、との気持ちを最もけん引するのは、報酬、業績評価、昇進機会より、心理的安心感だと調査は結論付けた。

 

調査に当たったSMUのリチャード・スミス教授は「提案、アイデアを求め、また提案、アイデアに反応する管理職の存在と、社員が互いに相手を気遣う職場であることが、心理的安心感に大きく影響する」と述べた。

 

中程度の影響力があるのは経営幹部の言動の誠実さで、わずかな影響があるとされたのは、仕事と家庭のバランスをとるよう促すなど組織上の慣行だという。

 

「働きがいのある会社シンガポール」は表彰も行っており、米ソフトウエアのセールスフォース、人材仲介のヘイ・スペシャリスト・シンガポールなどが受賞した。

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