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経済

2018年10月17日

シンガポール政府系テマセク、初の個人投資家向け債券を発行

シンガポール政府系投資会社のテマセク・ホールディングスは10月16日、初の個人向け債券を発行した。5年物で、表面利率は年2.7%。半年ごとに利子を払う。

 

テマセクは4億Sドル(約326億円)の起債を行う。うち2億Sドル(約163億円)が個人向け。残りは機関投資家や富裕層など特定の投資家向け。応募超過の場合、テマセクは起債規模を5億Sドル(約407億5,000万円)に拡大する。

 

個人投資家向け債券の応募は1,000Sドル(約8万1,500円)から。DBS、POSB、OCBC、UOBの各銀行のATM(現金自動預払機)から申し込む。DBS、POSBのインターネットまたはモバイルバンキングのアプリからも申し込める。

 

テマセクのリョン・ワイレン最高財務責任者は「初の個人投資家向け債券だ。テマセクは出資者の基盤を拡大できる」と語った。

 

年2.7%の利率は、現在流通している5年物国債の利回り(2.32%)を上回っている。直近のシンガポール貯蓄債の利回りは2.54%。クレディ・スイスのアナリストは、「テマセクが政府に準じる機関で、格付けが最高であることを考慮すれば、今回の値付けは魅力がある」とコメントした。

 

市民はCPF(中央積立基金)の投資計画の下、運用可能資金を利用し債券を購入できる。

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