シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、6月の工業生産高は7%増に減速、半導体生産に陰り

経済

2018年7月27日

シンガポール、6月の工業生産高は7%増に減速、半導体生産に陰り

経済開発庁(EDB)が7月26日発表した6月の製造業生産高は前年同月比7.4%の増加だった。エコノミストの事前予想(3.3%増)を上回ったものの、5月の増加率(12.9%、修正値)より鈍化した。

 

生産高の増加を特にけん引したのは製薬を含むバイオ医学部門で、13.8%の増加だった。製造業の要である電子機器生産は7.1%の増加で、5月の増加率(18.7%)より鈍化した。半導体生産の減速が響いた。

 

貿易統計によれば、電子機器輸出は6月まで7カ月連続で前年同月を下回った。外需がいくらか弱まっていることを示すものだ。

 

製造業生産のうち、リグ(油井掘削装置)、造船、航空宇宙など運輸工学部門の生産は12.4%増加した。石油価格の上昇が増加要因だ。精密工学部門の生産は2.7%、化学部門は1.6%、それぞれ増加した。印刷物・食品などその他製造は0.5%増だった。

 

大華銀行(UOB)のエコノミストによれば、中国はシンガポール最大の輸出市場で、貿易摩擦で米中間の貿易が低迷すれば、シンガポールが影響を受けることは確実だという。メイバンク・キム・エンのエコノミストも、米中貿易戦争を要因とする半導体需要の低迷を予想している。

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