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政治

2018年4月4日

リー家住居めぐる閣僚委声明、シェンヤン、ウェイリンの両氏が批判

リー・クアンユー初代首相一家の居宅を遺言通り取り壊すかをめぐり、閣僚委員会が4月1日出した声明について、クアンユー氏の娘のリー・ウェイリン氏と息子のリー・シェンヤン氏は4月3日、自身のフェイスブックページに反論を書き込んだ。ウェイリン氏はリー・シェンロン首相の妹、シェンヤン氏は弟で、シェンロン首相は自己の政治的利益のため保存に向け権力を乱用したと主張していた。

 

シェンヤン氏は閣僚委員会が取り壊し以外の選択肢も提案したことを批判。クアンユー氏が遺書で「法律や規則の改定で住居を取り壊すことができない場合、私の子ども、その家族、子孫以外の者に公開されないことを望む」と書いたことを取り上げ、委員会が示した選択肢は父の遺言に反すると主張した。またシェンロン首相が住宅をめぐる協議に参加しないと表明していたにもかかわらず、委員会が、シェンロン首相が提出した書類に多くを依存して結論を出したことを批判した。

 

ウェイリン氏もフェイスブックへの書き込みで委員会を批判。「父と母はかねてから、死後の住宅の取り壊しを望んでいた。そうした父母の希望を理解しないとは、よほど知性が欠如しているか、理解を拒む気持ちが強固であることを示している」と述べた。

 

委員会は2人の声明について、内閣官房に提出し、将来の政府が参照できるようにすると表明した。委員会は住居をどうするかについて、選択肢を提示し、将来の政権の判断に委ねる意向を示している。

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