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社会

2018年2月27日

シンガポール、「高齢化」を強める乗用車、修理工場には福音

自家用車の「高齢化」が進んでおり、修理需要が増加している。陸運庁(LTA)の統計によれば、車齢9年かそれ以上の乗用車の数は2007年の3万台(乗用車登録総数の5.9%)に対し、17年は16万3,323台(同26.7%)で、13年から増加傾向をたどった。

 

 増加の原因は、新車購入権(COE)落札価格の高騰、その結果としての乗用車価格の上昇で、13年にCOE価格は10万Sドル(約840万円)に急騰した。

 

 この結果、自家用車を登録抹消するより、COEを更新し乗り続けた方が得との考えから、COEを更新する住民が増えた。

 

 更新代金は更新時点のCOEより安く、現在は5年延長更新が2万Sドル(約162万円)余り、10年延長が4万Sドル(324万円)。現在のCOEは8万Sドル(約647万円)強。

 

昨年、COEを更新した乗用車は3万1千台余りで、過去最多だった前年より5.3%多かった。

 

 自動車修理工場リカルド・オートセンターのソー取締役によると、ホンダヴェゼルなど複数の人気車種が炭素税免除の対象になっていることから、自家用車を10年以上、乗り続けるドライバーは増える見通しだという。

 

 シンガポール自動車修理工場協会によると、個人ハイヤー用乗用車に車齢の長いものが多い。自家用車は10年近く使用したら新車に乗り換えるのが当たり前だったが、ソー氏は「10年経過しても買い替える必要はないことに、人は気付きつつある」と述べた。

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