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社会

2018年2月26日

シンガポールのSMRTが初任給引き上げ、優秀な人材確保と安全性向上で

MRT(地下鉄・高架鉄道)運営会社のSMRTは3月から初任給を最大10%引き上げる。定年の62歳に達した、車両部門の職員には再雇用の機会を提供する。技術者、エンジニアを中心に優秀な人材を確保し、運行の安全性を高める。

 

 MRT南北線で昨年10月、大雨による線路冠水があり、電力供給の途絶から14時間にわたり運行停止の事件があったが、保守作業員の怠慢が原因だったことが判明。会社は8人を解雇した。

 

 また11月15日には、新信号系統と旧信号系統の互換性の問題から、ジュー・クーン駅で後続の列車が停車中の列車に衝突する事故が発生し、乗客38人がけがをした。

 

 SMRTはこの先3~5年間に2,500人の社員を雇用する。うちエンジニアが200人余り。現在の職員数は1万1,000人。
 新たな初任給は、大卒のエンジニア(優等学位であること)が3,800Sドル(約31万円)、技術専門学校(ポリテクニック)卒業生が2,400Sドル(約19万5千円)、技術教育学院の高度修了証書取得者が1,900Sドル(約15万円)で、200~350Sドル(約1万6千円~2万8千円)の引き上げになる。

 

 鉄道運営・保守作業員の意欲を刺激するため、一定の目標を達成したチームには四半期ベースで1人250Sドル(約2万円)の報奨金を支給する。

 

 良好な業務成績を継続した、定年を迎えた車両部門の職員には延長雇用を申し出、最大67歳まで雇用する。雇用契約は年単位。

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