シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、LTA によるSBSの鉄道資産買い取り、決着

社会

2018年2月15日

シンガポール、LTA によるSBSの鉄道資産買い取り、決着

鉄道資産の国への譲渡で、陸運庁(LTA)はSBSトランジットが保有するMRT(地下鉄・高架鉄道)東北線とセンカン・ポンゴルLRT(軽便鉄道)を推定3,080万Sドル(約25億円)で買い取ることで合意した。4月1日からSBSは同線をLTAから借り受け、運行業務を行う。

 

 政府は2008年、MRT、LRTの鉄道資産(軌道、車両、信号系統、電力網など)を国有化し、運営を既存運営者に委託する方式への変更を決め、まず2011年にSBSが運営権を得たダウンタウン線に適用した。

 

 16年にはMRT主要路線運営会社のSMRTが所有する南北線、東西線、サークル線およびブキパンジャンLRTを推定10億6,000万Sドル(約861億円)で買い取った。今回の譲渡で鉄道資産はすべて国の所有物になる。LTAはバス業務についても同様の枠組みを導入している。

 

 今回譲渡する資産について、SBSトランジットはライセンス料を払い、運営を継続する。政府はライセンス料収入を車両更新など資産の改善に利用する。

 

 収益が運営経費の上昇に見合わなかった場合、LTAは不足分を補てんする。また、運営・保守基準の改定、広告スペースの削減など行政措置でSBSの経費が増加あるいは収入減になった場合もLTAは弁償する。

 

 ライセンスの有効期間は15年で、5年の延長が可能。SBSのガン・ジュエキアット最高経営責任者は「資産を政府に引き渡すことで、運営・保守に専念できる」と語った。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、LTA によるSBSの鉄道資産買い取り、決着