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経済

2018年1月26日

シンガポール、ケッペル10~12月期は大幅巨額赤字、汚職事件の制裁金が影響

シンガポールを代表するコングロマリットの政府系ケッペルは1月25日、昨年10~12月期の決算を発表。リグ建造などオフショア部門のケッペル・オフショア・アンド・マリン(O&M)のブラジルにおける汚職事件が影響し、4億9,580万Sドル(約414億円)の赤字に転落した。四半期ベースでの赤字は2003年に初めて四半期決算を発表して以来。

 

ケッペルO&Mはブラジルの代理人が贈賄の罪に問われ、同国、米国およびシンガポール当局に計4億2,220万米ドル(約460億円)の制裁金を払った。弁護士雇用、会計、裁判費用も掛かり、事件関連で計6億1,900万Sドル(約517億円)の経費を計上した。

 

売上高は前年同期比20%減の15億4,000万Sドル(約1,285億円)で、インフラ部門外は全て減収だった。

 

1~12月通期の売上高は前期比12%減の59億6,000万Sドル(約4,974億円)、純利益は72%減の2億1,670万Sドル(約181億円)だった。ブラジル贈賄事件の経費がなければ、8億Sドル(約668億円)余りの純利益を計上できた。

 

最も利益を稼いだのは不動産部門のケッペル・ランドで、6億8,500万Sドル(約572億円)の純利益を計上。ケッペルO&Mは8億3,500万Sドル(約697億円)の赤字だった。事件以外に、引当金、減損処理も計上した。

 

1株14セントの期末配当を実施する。配当は制裁金とは切り離して考慮するという。

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