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経済

2017年7月11日

政府投資公社が年次報告書、投資利回りは年3.7%に低下

〈シンガポール〉
外貨準備高を運用するシンガポール政府投資公社(GIC)は年次報告書を公表した。3月末までの過去20年間の運用成績は、世界の物価上昇率を考慮した実質で年3.7%と、2016年度の運用成績(同4%)を下回った。高利回りが見込める資産を手頃な価格で買収するのが困難になっていることが、成績低下の理由だ。

 

この20年間でGICが投資するファンドの購買力は2倍強になった。GICは外貨準備高の元々の購買力を維持することを委託されており、インフレ率を上回る運用成績を上げなければならない。

 

発表会見でリム・チョーキアット最高経営責任者は「投資環境は難しくなっており、妥当な価格で購入できる、良好な投資利益が見込める資産を見付けるのがますます困難になっている」と述べた。この先10年間の運用成績は年1~2%を予想している。

 

GICは株式非公開会社のため決算公表義務はない。ソブリン・ウエルス・センターによると、GICの資産運用残高は推定3,536億米ドル(約40兆円)。GICはインフラ投資を重視している。2008年には英国の水道会社ケルダを買収した連合体に参加。2016年には米最大の独立系送電会社の株式19.9%を取得した。

 

ただインフラは国有の国が多く、民営化に積極的な豪州などでは需要が極めて強く、高い買い物になるという。2016年度と2017年度の投資の地域別比較では、日本への投資が運用残高の10%から12%へ拡大した。対米投資は同34%で同じだった。

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