シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP未払い賃金など賃金に関する紛争専門の裁判所、来年4月までに設置

政治

2016年8月18日

未払い賃金など賃金に関する紛争専門の裁判所、来年4月までに設置

〈シンガポール〉
給与所得者の賃金紛争を専門に扱う裁判所「雇用請求法廷」(ECT)の設置に関する法案が8月16日の国会で承認された。来年4月末までに設置される。低額の費用で迅速な紛争解決を目指す裁判所だ。

 

あらゆる賃金水準の労働者が同裁判所に提訴することができるが、月4,500Sドル(約33万7,000円)以上の給与を得ている専門職者、管理職、エグゼクティブ(PME)が特に恩恵を被る。現行法ではPMEは労使紛争裁判所を利用できず、費用のかかる民事訴訟を起こすしかないためだ。

 

国会審議でリム・スイセイ人材開発相は「賃金紛争を妥当な費用で迅速に解決したいとのニーズが特にPMEの間で高まっていた」と説明した。PMEの数は増えており、技術者を加えると労働人口の54%を占める。

 

ECTでは、賞与、残業手当、退職手当などの賃金紛争を扱う。請求額の上限は2万Sドル(約150万円)で、組合が仲裁に関与する場合は3万Sドル(約225万円)。ETCでは弁護士は介在しない。

 

ECTでの審理に先立ち、当事者は調停による解決を目指さなければならない。リム氏によると、実際に労使紛争裁判所では訴訟の90%超は調停で解決している。

 

労組出身のザイナル・サパリ議員は、低賃金労働者など手持ち金が少ない労働者の訴訟費用は免除が望ましいとの意見を述べた。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP未払い賃金など賃金に関する紛争専門の裁判所、来年4月までに設置