シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP最低賃金制度、製造業などの反対で難産か

経済

2011年6月21日

最低賃金制度、製造業などの反対で難産か

〈クアラルンプール〉

最低賃金制度の導入に向けて政府は準備を進めているが、製造業など安い外国人労働力に頼ってきた産業界からは賃金コストの上昇による競争力の低下を懸念して反対する動きが予想されている。

設立が予定されている国家最低賃金評議会(NMWCC)は最低賃金レベルの設定において、労働者が貧困に苦しむことがなく、ビジネスにも影響が出ない程度の賃金を検討するとしている。エコノミストは、各地域で生活費に差があるために各地で最低賃金に差を設けることも必要との意見だ。

OSKリサーチのリサーチ長、クリス・エン氏は、ゴム手袋製造業者や電子企業などは外国人労働者に多く頼っているため、最低賃金の導入に反対すると見られると指摘。最低賃金制度の導入には困難を伴うが、国家にとっては長期的には良いとの考えを示した。複数の雇用主からは、賃金は生産性を反映した額とすべきだとして最低賃金の設定に反対する声がでている。

RAMホールディングスのチーフエコノミスト、イア・キムレン氏は、外国人労働者に頼ってきた中小企業からは最低賃金制度に対して反対の意見が出ると指摘。長期的な収入の増加にはあまり効果的ではなく、人材訓練やスキルのアップグレードの方が効果的だと述べた。

ナジブ・ラザク首相は国家賃金評議会法を今期の国会に提出し、最低賃金制度を年内に導入する方針を明らかにしているが、非政府組織(NGO)や労働者の権利保護団体などは反対のデモを実施している。

提供:日刊アジアインフォ

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP最低賃金制度、製造業などの反対で難産か