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政治

2012年1月13日

ナジブ政権が内閣改造中止、総選挙時期は慎重に決定か

〈クアラルンプール〉
ナジブ・ラザク首相が噂されていた内閣改造を中止することを決めたものの、早期に解散・総選挙に打って出ることはせず、与党連合・国民戦線(BN)が確実に大勝できる時期を見極めて慎重に実施時期を決めるとの見方が出ている。

「マレーシアン・インサイダー」が得た情報では、ナジブ首相は先ごろ、首相府から受け取っていた内閣改造人事における入閣候補者リストを棚上げしたもよう。政府筋によると、これは汚職疑惑が高まっていた2人の閣僚が当局の追求をかわすことができるとの見通しがついたためだという。疑惑に晒されていた一人はシャリザ・ジャリル女性家族社会発展相で、肉牛肥育事業への融資が高級コンドミニアムの購入に流用されていたとされる公金流用疑惑がもたれていた。もう一人はアワン・アデク副財務相で、献金を個人口座を使って受け取っていたことが発覚、同副相は個人的用途の資金ではないと弁明していた。

内閣改造を中止を決めたことが事実だとすると、2013年3月の下院任期切れまで1年以上の猶予ができたことになる。政権に近い情報筋は、慎重なナジブ首相はじっくりと状況を見極めてから解散・総選挙時期を決めるとの見方を示している。ナジブ首相自身は当初、早期の解散・総選挙の実施を考えていたが、与党連合・国民戦線(BN)内での選挙準備が遅々として進まなかった。汚職疑惑の2閣僚の排除を求める党内の声が根強い上に総選挙出馬にこだわる長老がいるなど、候補者リストの調整がつかなかったことなどの事情があったとみられる。

野党トップなどは、野党連合・人民同盟(PR)のリーダーであるアンワル・イブラヒム元副首相が同性愛事件で無罪判決を勝ち取ったことで、与党連合・国民戦線(BN)が体制見直しを迫られるため総選挙が先送りされるとの見方を示している。しかしアナリストらの中では、裁判の結果を反対に捉え、政府の不干渉が明らかになったことがナジブ首相に追い風になっており、給付が始まった貧困世帯向けの500リンギ(約1万2,000円)の補助金の効果があるうちに総選挙に打って出るとの見方が根強い。

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