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社会

2009年7月13日

理数科の英語授業廃止、産業界からは懸念の声

〈クアラルンプール〉
政府は2003年から行っていた理数科目の英語による授業を廃止し、マレー語に戻すことを決定したが、産業界や人材斡旋業界からは結論を出すのは性急過ぎるのではないかという声が挙がっている。
マレーシア経営者連盟(MEF)のシャムスディン・バルダン専務理事は、試験の結果だけでは英語による教育を廃止するための決定要素としては不十分だと強調。英語教育に変更された初期の児童が教育課程を終了するまで最低15年は続けるべきで、政府の決定は時期尚早だと語った。MEFは1999年に調査を行った際、43.6%の雇用者が労働者の英語での読み書きとコミュニケーション能力に関して問題を抱えていると回答したという。また、2003年の調査では54%に増えているため、英語力の向上は必須問題だと指摘した。
雇用斡旋会社ピープルズ・ソース・マレーシアのシャフル・ハミード・ダウド社長は、最近コール・センターでのスタッフ雇用を行ったことを例に挙げ、80名の応募者のうち、8名だけが採用、ほとんどは英語力が不足していたと語った。同社長は能力の高い新卒者が英語力の不足で適切な仕事を得られない事実があると指摘。特にマレーシアはコールセンターハブを目指しているにもかかわらず、このような状態であると他国との競争に負けてしまうと憂慮した。
エグゼクティブ・ワークプレース・インターナショナルのタン・アイックセン地域代表は、マレーシアに海外企業が拠点を持つひとつの大きな理由は、英語が広く話されていることであると指摘。企業側は営業や技術マニュアルを翻訳する必要がなく、コストや効率の面で他国に比べマレーシアが優位に立っていると考えていたが、労働者の英語力が低下し、状況は悪くなりつつあると語った。
ジョブストリート・ドットコムのサイモン・シ地域広報部長は、一般的にどこの企業でも労働者、特に新卒者の英語力不足が問題になっていると指摘した。同社の調査では、3,000企業に聞き取りを行った結果、56%が新卒者の英語力不足が雇用時の問題になっていると回答。0.7%がマレー語力の不足が問題だと回答している。

提供:日刊アジアインフォ

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